作品ページ②・1/35 ミリタリー 2010~2012年

「ARAB SPRING 2011」  縮尺1/35・縦18㎝・横26㎝・高さ16㎝

中東情勢のニュースが毎日のように流れていた頃、「アラブの春」と聞いて、それっぽいのを作ってみました。ドラゴンのBTR-70を使用しています。

スクラップになった車両の横で、決めポーズをとる民兵っぽい人たち。車両下部が砂に埋もれているのですが、この埋める作業にとても苦労しました。

砂漠のベージュにはコゲ茶のベース色が良く合います。しかもネームはライトグレー。凄く雰囲気が出せたのでお気に入りです。

「ALKETT MINENRAUMER」  縮尺1/35・縦21㎝・横30㎝・高さ19㎝

モンモデルのミーネンロイマーを使用し、泥濘の地雷原を踏破する様を表現しています。こういう変な形の車両が大好きなので、発売されたときは大喜びしました。何かの芸術作品みたいなデザインしてますよね。

足回りが立体的な車両は、泥だらけにするに限る。ということでドロドロにしました。キットの持つ独特な無機質感を強調するために、ベースは寒色で塗装。ネームはコゲ茶色です。

ベースの左端が少し傾斜しているのは「中途半端だ」と周囲から不評でした。また、ベースが少し広すぎたので、デットスペースが目立ってしまったのが反省点です。

「習作①~④(sdkfz222・sdkfz223・BA-20)」  縮尺1/35・縦11㎝・横15㎝・高さ11~12㎝

「水表現」を考察するための習作で、4連作です。湿地・泥濘・砂漠という3種類のシチュエーションを設定し、それに合わせた塗装と表現を試みています。

タミヤのsdkfz222が2両と223、及びアランホビーのBA-20です。装輪装甲車が好きで、中でもタミヤの4輪装甲車は子供のころ何度も作った思い出深いキットです。

今作に限らず実験的な制作は常に行っており、それらの作品で得た経験が、他の情景作品の制作に活かされています。

「BATTLE OF TOWN」  縮尺1/35・縦14㎝・横18㎝・高さ20㎝

アランホビーの1号戦車F型を使用しているのですが、この車両、ものすごくSF的なデザインをしてると思うのは私だけでしょうか。

この車両が、ヨーロッパ風の街並みを進む様を表現しよう。ということで、そのイメージを作品にしました。形の割に小さい車両なので、小さなベースにこじんまりとまとめています。

とはいえ、要素が足りないと淡泊な作品になってしまいますから、おかしくない程度の高さで建物を入れました。

「CHURCHILL Mk.Ⅶ」  縮尺1/35・縦16㎝・横23㎝・高さ20㎝

橋から転落している系の作品は、以前から構想していました。今回は、タミヤのチャーチルを使用して、それを実行に移した作品です。

普段とは違う方法で水を造形したところ大失敗。リカバリーに相当の時間を要しました。頻繁に水表現の練習をするようになったのはこのころからです。

こういう侘しい感じの情景には、フィギュアは不要だと思っているのですが、どうでしょうか。砲身に鳥でも置いておけば良かったかもしれません。

「SWS PANZERWERFER42」  縮尺1/35・縦18㎝・横23㎝・高さ19㎝

イタレリのSWSパンツァーベルファー42を使用しました。街道風の路上にて、射撃準備中の様を表現しています。

同じく42型ロケットのオペルマウルティアが好きなので、SWSの方は如何なものかと作ってみたのですが、のっぺりしているのにデカくて情景に使いにくい形でした。

こんなことなら、ベースの方でもっとバランスをとればよかったと反省しています。

「MARDERⅢ」  縮尺1/35・縦15㎝・横20㎝・高さ19㎝

タミヤのマーダーⅢを使用して、うっすら雪の積もった中での戦闘を表現しました。この車両はとても立体的で好みです。

腐葉土が積もった上から、うっすら雪が掛かっている様を表現するのに苦労しました。車両の冬季色は少し薄かったかもしれません。もう少し要所の白が濃くてもよかったかなと思います。

白と、暗いグレーの対比が綺麗で、飾り映えのする良作です。

「LAST BATTLE 1945」  縮尺1/35・縦26㎝・横36㎝・高さ26㎝

普段は車両1台の小ぶりな作品ばかり作っていますので、車両2台で制作するときの練習として作りました。

キットはイタレリのRSO・PAK40とベンツL3000を使用し、建物等は自作です。市販の建物キットは自由がききませんので、後から加工等していると、かえって面倒です。

後に制作したコンペ優勝作「LAST PANTHER 1945」のプロトタイプにもあたります。両者を比較していただくとわかりますが、要素の配置や形が非常によく似ています。反省点を生かして、よく似た作品を再度作ることは頻繁に行っており、今作もその一例です。