作品ページ③・1/35 ミリタリー 2012~2014年

「SWORD OF ROME」2作目  縮尺1/35・縦16㎝・横21㎝・高さ16㎝

タミヤのカルロアルマートを使用した砂漠風の情景作品です。以前、イタレリのカルロアルマートを使用した同様の作品を制作したのですが、その時の反省点を生かしての再挑戦となります。(前作は作品ページ①に掲載しています)

車両とテーマは同じですが、岩肌を表現したり、ベースの傾斜に変化をつけたりと、表情が豊かな作品となりました。全体を暖色系でまとめ上げ、動線にも留意しています。

インテリアとしては、非常に完成度の高い作品になったのではないでしょうか。前作より断然良い出来で、リベンジした甲斐がありました。

「EASTERN FRONT 1942」  縮尺1/35・縦26㎝・横28㎝・高さ29㎝

タミヤのSU-122を使用し、対戦車壕に落ちて行動不能になった様を表現しました。高低差のバランスが破綻しないギリギリのラインはどこか?と考えた結果完成した作品。

自作の針葉樹と、高低差のあるベースの形状とが合わさって、高さのある複雑な構成を実現。ベースに車体を埋め込み、一体化させることに苦労しましたが、泥濘の表現が良く出来たと思います。

ベースの側壁形状が、4面どこからみても曲線になっており、実は今作でこだわった部分だったりします。特に真後ろがすごい曲線。

「BAR LEV LINE 1973」  縮尺1/35・縦18㎝・横23㎝・高さ21㎝

ドラゴンのBRDM-3を使用しました。運河の堤防を破壊し、切れ目を仮設橋にて渡河中。切り立った高い部分は、堤防の切れ目なのですが、説明がないとわかりませんよね。

橋は微妙に傾いており、斜めに車両を設置することで、動きのある様を表現しています。考証やタイトルはいつも適当ですが、インテリアとしては良好な一作です。

現用車両は今一立体感に欠けるので、あまり好きではないのですが、ロシア製の車両は結構凸凹していて好きです。

「EASTERN FRONT 1944」  縮尺1/35・縦24㎝・横29㎝・高さ18㎝

タミヤのSU-85を使用した、対戦車戦闘中の情景です。塹壕前の草原を、かすめるように躍進する車両を表現するため、はみ出すほど端に寄せて設置しました。そうして空いた中央のスペースでは、ドイツ兵の肉薄する様子が展開されています。

ベースからはみ出す設置方法は、非常に好みの分かれる作り方で、嫌いな方は多いみたいです。にもかかわらず、私がたまにそうした表現を行うのは、彫刻的な見え方を意識しているからです。

正面から斜めにせり上がる土台の頂点に、ややはみ出し気味で設置される突撃砲。彫刻とか、モニュメントみたいに見えませんか?

「T-34/76・1942」  縮尺1/35・縦18㎝・横23㎝・高さ17㎝

真っ白な雪原を爆走するT-34と、降車して突撃する搭乗兵。キットはタミヤ製です。平らなベースでは動きがだせないので、地面は傾斜させています。普段から多用している、私のお気に入り斜め角度です。

降車中の兵は動きを演出するために、片足のつま先と片手だけで固定してあります。それだけでは当然外れやすいので、足元を雪で固着しました。着地した2人の兵は、オーバーなくらい傾けて設置して、全体の動きを演出。

よくあるシンプルな構成の作品ですが、設置方法と動線誘導により、躍動感あふれる作品となりました。

「1940 FRANCE」  縮尺1/35・縦22㎝・横27㎝・高さ34㎝

タミヤのシャールB1bisを使用した作品で、ジブリアニメのような淡い背景をイメージして製作した作品です。中型のベースの中に、尖塔やアーチ、川や橋といったものを1から自作し、妄想を最大限に詰め込んだ力作。

左右の建物は、あえて、屋根と欄干に分けて制作しました。実は、コンテスト優勝作品の「FLAK LINE 1944」のプロトタイプだったりします。見比べていただくとよくわかりますよ。

アーチの後ろ側から前方をのぞき込んでみたり、屋根の上から下を見下ろしてみたりと、様々な景色を楽しむことができます。

「FLAK LINE 1944」と今作「1940 FRANCE」は、今までの作品の中で1番のお気に入り作品です。

「Autoblinda AB41」  縮尺1/35・縦18㎝・横26㎝・高さ22㎝

イタレリのアウトブリンダAB41を使用、一つ前に掲載している「1940 FRANCE」とよく似た色合いの作品です。このころは、石積みの建物にツタを這わせて、ベースをコゲ茶色で〆るのがマイブームでした。

実際、この配色はとても見栄えが良く、造形物としての作品性を制作のテーマにしている私にとって、最良の組み合わせだと考えています。

小ぶりなベースの中で、いかに立体感を醸成できるかに注力した作品。アーチを手前で切断するという思いきった構成にしてみました。

「sd.kfz.234/2 PUMA」  縮尺1/35・縦18㎝・横26㎝・高さ27㎝

イタレリのプーマを使用して、ぬかるんだ山野での1コマを制作しました。全体的に侘しい感じを出したかったので、フィギュアは配置せず、地面は暗い色で、ベースは寒色で塗装しています。

ご覧になった方は「フィギュアが欲しい」と言われる方が多いのですが、皆さんはいかがですか?置くとしたら車両の後ろに2体くらいかな。

ちなみに今作で力を入れている部分は、、正面の右側に下がっている側壁と、右上に上がっている石垣の曲線の対比です。下げて上げる。これがやりたかった。

「BARBAROSSA 1941」  縮尺1/35・縦18㎝・横26㎝・高さ16㎝

タミヤの2号戦車F型を使用して制作。ベースやフィギア、車両の配置等で躍動感を演出し、水面と草原の表現には特に気を使いました。夏のロシアを表現することに注力しています。

こちらは、コンテスト優勝作品「PROKHOROVKA 1943」のプロトタイプです。当HPを全て読んでいただいた方はお分かりかと思いますが、受賞作品には全て試作品が存在しています。

配色の検討をするために、作品の前後で違う色に塗装して、知人を何人か呼んで、前後回しながら比較検討したりしました。本番で失敗しないように徹底して作りましたので、どのプロトタイプも良く出来ています。